川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

今日からインプロ

 今日から三日間、インプロ(即興演劇)漬けである。
 寒いぞぉ。雪が降ったりやんだり〜。

 ということで、全国インプロ交流大会である。
 インプロのワークショップに参加し始めたのはいつからだろう。10年前の東京修行の頃にシアタースポーツの存在を知り、ずっと心に引っかかっていた。それが数年前、ちょっとしたきっかけで知ったインプロワークショップ。いやぁ楽しかった。とはいえ、インプロいちば〜ん、ではないのだな。多分、役者としての活動のガス抜きというか、心と体をほぐす作業というか。なので、その後のワークショップにもマメに参加しているほうではなかった。
 そんな私が、全国からインプロバイザーが集まってくる大会に参加、である。申し込んだものの、ついていけるのか私?いやいや、インプロは懐が深〜いもの。大丈夫大丈夫。

 …という不安はなんのこっちゃ、という感じですぐに吹っ飛んでしまった。

 まずは交流ワーク。
 50人もの人数で、仲間探しゲーム。声を出さずに自分の仲間を探す。
「好きな動物!」のお題に私は「ライオン」ありゃ、一人かよ。このゲームの中ではこのお題が一番面白かった。同じ動物でも、こんなに表現の仕方が違うのかと思う。「好きな飲み物」では、「紅茶」と「ティーバックで淹れるこだわりの無い紅茶」は違うぞ、というこだわりが、個人的にツボ。
 パートナー探しのゲームでは、ペアを作り、二人でひとつになる言葉を作る。で、いったんばらばらになり、目を閉じて自分のパートナーを探す。私は「クリーム」「ソーダ」の「クリーム」。手が合った人と互いの言葉を言い合うのだけど「クリーム」「キムチ」には参った。お互いに「うえぇ」とお別れ。目を閉じていることでの不安、人と触れ合うことの嬉しさ、どこかから聞こえるパートナーの声を探し鋭くなる耳。体の感覚がぐるっと変わる面白さ。
 あと、10人ほどのグループで、音だけで与えられたお話を表現するゲーム。聞いている側はグループ内で聞こえた音をディスカッションし、どんな物語かを想像していく。同じ音を聞いてもこんなに違って聞こえるのか、と思う。そう聞くか?とか、そんな音が聞こえてたの?とか。びっくりしたり大笑いしたり。

 いや、もう、他にもいろいろ面白いゲームはあったのだけど。書ききれない。インプロゲームに正解は無い。違ったり合わなかったりを楽しむ。各ゲームのあとに、ユリさんは「どう感じた?」と周りの人との会話を促す。そうすることで、また違いや共感を発見することになる。
 そんなこんなで、あっという間に交流ワーク終了。夜にはピノキヨさんのマイムワークである。

 インプロでは当然、マイムが多用されているのだが、意識していないだけに雑になってしまう部分がある。物の大きさが変わってしまったり、位置が変わっていたり。ということで、一度丁寧にやってみましょう、というクラス。
 激しく同意。2げきの稽古にもマイムを持ち込んでいるのだが、それは、別にマイムテクニシャンになって欲しいわけじゃない。ものを丁寧に見る、きちんと想像する、という作業をして欲しいから。
 私にマイム経験があることをピノキヨさんもご存知なので、二人一組でやることを説明するときに「むーちゃん、ちょっと手伝って。」と呼ばれる。ちょっと嬉しい。
 緊張・脱力・固定。マイムの基本となる部分を判りやすく説明していくピノキヨさん。私自身が人に教える状況があるわけで、成る程そう説明するとわかりやすいのね、と心の中でメモメモ。

 プレゼントゲーム・なにやってるの?といった、インプロゲームを、マイムを丁寧にやることを心がけながら行う。同じゲームも力点をどこに置くかで変わってくるのだな。うむうむ。

 相手を信じて後ろ向きに直立状態で倒れる、というヤツが、昔から苦手である。どうにも、腰砕けてしまう。が、が、今回は、出来ました。いすの上から倒れるのも出来ました(倒れるまでにいささか時間がかかりましたが)。これが今回の自分のびっくり。いやぁ、もう、心の中で大はしゃぎ。