今日のニュース番組は忙しい。判決だ家宅捜索だの証人喚問だの。
それでも、やはり大きいのは1.17。いやでもあの日を思い出す。もしも、あれが昼間だったら、もしも彼が伊丹に出勤する日だったら、もしも…。
あの年、東京に役者修行に行くと既に心に決めていたが、あの日以降、それは焦りにも似た気持ちになっていた。もしも今、私の命が失われていたとして、周りの人たちはなんと言うだろう。「一生懸命先生してたのに。」「趣味のお芝居に打ち込んで…」それは嫌だ、と思った。自分の目指すところを誰にも知られないまま嘆かれるなんて、まっぴらだ。そう思った。 今、大阪に戻って活動する私の原点、であるのかもしれない。与えられた命を大事に、後悔しないように生きたい。失われた命に対して恥ずかしくない生き様でありたい。そんなことを、改めて思う。自分の姿を再確認する、大切な日。
相方には、顔も見たことの無い、伯父がいる。終戦の混乱期の福井大地震。父の兄、未来あるその青年は遂に帰ってこなかった。そのことで、家族の中での立場が変わった父。その人生にも大きな影響があったことだろう。もしも、その人がいたら、どんな風に甥っ子の嫁を迎えてくれただろう。そんなことにも、思いをはせる日。