川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

女優の会話(女の人が憂いてる、と書いて「女優」)

 昨夜、青年団のTさんに電話をかけた。今週末のAIホール公演のチケット予約の確認。本番前なのに御免ね〜、と言いつつしばしおしゃべり。

「最近、体力がね…」
 電話でぼやきあう、女優二人。
「平台を一人で運ぶのは、もう無理かな〜。」
「無理して怪我したりさせたりしてもね。」
「この年になったら、がんばりどころは、そこじゃないよ。」
「そうそう、体力勝負は若い子に任せて。」

 30代後半にもなると、実感せざるを得ない現実というものがある。抗うのではなく、受け止めることも必要だね。

 そんな会話を交わしていると、電話の向こうで子供の声。
「あれ?自宅?」
 彼女のかわいい2歳児の声だ。
「ううん、もう大阪に入ってる。連れてきたの。」
 かわいい声で電話口に出てくれる。しっかりした声で名前を名乗ってくれる。さすが、しっかり仕込まれている。
「舞台デビューはいつ?」
 まだその予定はなさそうだが、劇場デビューは果たしたそうだ。
「へぇ、何を見せてあげたの?」
「子供もオッケーって言うから、アゴラで、岩下徹さんの即興パフォーマンス。」

 …ものすごい初体験ですね…

 終演後に楽屋を訪ねる約束をして電話を切る。


 彼女には言ってなかったが、過日の詩のボクシング大阪大会で読んだ詩の一つ『独白』の中の一節、「友の腕に抱かれた赤ん坊 中空に向かって笑顔で手を伸ばす」は、彼女の家に遊びに行った時の事が元になっているのである。彼の人生に、幸多かれと、心から願う。