テレビで、『平成狸合戦ぽんぽこ』が放送されていた。お茶祭り企画の宮沢賢治作品公演でもネタにしているが、この作品の中には、宮沢賢治の姿が見え隠れしている。というか、はっきりとエンドロールで「双子の星作戦は・・・」と、宮沢賢治作品からイメージを借りた事が書かれている。実は、それだけではなく、そのシーンで背景に流れているのが、まさに『ふたごの星』に出てくる『星めぐりの歌』のメロディー。彼が作曲もしていたことを知っている人だけにわかる、ちょっとした仕掛けなのである。
この前の教職員集会での公演を観てくださった方が、「これか〜」と観て下さっていると嬉しいのだけれど。
それ以外にも、電信柱が歩いてるシーン。これも、あの作品からだよなぁ。監督さん、かなり宮沢賢治がお好きですね。
何度観ても好きな映画。難を言えば、最後の環境問題メッセージ的台詞。いや、まぁ、かなり抑えてはいるのだが、やっぱり、無理やりっぽい。
そこを覗けば、好きだな。語りのリズムが心地よい。実は、かなり切ないお話なのに、上々颱風の歌がおおらかに盛り上げていく。ウキウキしながら泣いている。切ない気持ちで笑ってる。
狸の千畳敷は、見事です。って、これ、親子で見ている場合もあるだろうに。幼い子供に聞かれたら、親はどう答えるのかしらん。