川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

檸檬の思い出

 檸檬と言う漢字を、機械は、いとも簡単に書いてみせる。なんだか、ちょっと口惜しいような…。


 今朝の新聞一面に「丸善日本橋店 きょう復活」と言う記事があった。写真付き。書棚ではなく、文具棚。美しい、ちょいと高級そうなペンを魚眼レンズで撮っている。その中央に写ったペンが、鮮やかな黄色だったのだ。
「考えすぎでしょ」
と相方は言うのだが、私は、絶対狙っていると思うんだけどなぁ。



 梶井基次郎を最初に読んだのは高校生の頃かな。でも、『檸檬』は、いまひとつ判らなかった。『櫻の樹の下には』の狂気の方が好きだった。二十歳を過ぎて『檸檬』読み直したときに、その不安と狂気と遊び心に、その綯い交ぜな感情に心が動かされた。そんな、思い出のある作品。



 しかし、実際のところ、書物の上に果物を置いたら、あかんやろなぁ。まして柑橘類。染みになりそう。