川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

天狗が歩く

 午前中は買い物へ。
 寄ってみたいお店があったりしたので、一番近い所ではなく、相方の車でショッピングセンターへ向かう。途中の道沿いに、白い、こぶしの花。
 そっか、この通りの名前「こぶし通り」だったっけ。

 高速道路沿いの桜とともに、新鮮な思いで見つめる。今まで、この季節に帰ってきたこと、なかったもんなぁ。
 ショッピングセンターのスーパーは、母と何度も買い物に来た所。思い出す、あんなやりとりこんなやりとり。

 買い物の帰り、おっと、お神輿ですよ。思わず見入る。ん?お神輿の前を歩くのは・・・

「天狗がいる!」

 思わず声を上げる。「あぁ、いるよ」とあっさり答える相方に思わず問う。

「追いかけて来ぉへんの?どつかへんの?」

 特に、何かをすると言う事は無いそうな。ええ〜、そうなの?ちょっと肩透かしな気分になる箕面っ子。天狗と言えば天狗祭りで追い回されるものだったもんで(笑)。

 家に帰って、昼ご飯の用意。しばらくすると、お神輿を引いてる声が近くに聞こえる。思わず外を覗くと、はっぴを着た少年が駆け寄ってくる。あ、え?えっと、どうしたらいいのか判らない。父上はどこだ?助けを求める。「はいはい」とやってきて、紙に包んだお金を渡す。よく見ると、玄関奥にいくつか包みが用意してある。あぁ、なるほどね。
 新興住宅地育ちでお神輿も門付けも経験せずに育ったので、こう言うの、新鮮です。

 お昼を食べて、大野を後にする。

 ゆるゆると帰り道。九頭竜湖は雪解け水が流れ込み、なかなかの水量。高速に乗り、順調な帰り道。途中のSAで、テレビのニュースに思わず声を出す。相方の腕をつかむ。

 井上ひさし氏、死去。

 そのイデオロギーが鼻につくときも無くは無いが、やっぱり、この人の言葉は心を打つ。昔、テレビでこまつ座の作品をはじめて観た時の感動は今も覚えている。人間のいやらしさをさらけ出し、それをも含めて人間って愛おしいと思わせてくれた。しかも、たくさんの笑いを込めて。・・・合掌。

 高速では、特に大きな事故なども無く、無事、帰宅。