『フクロウのいる部屋』(高木尋士 集英社インターナショナル)
フクロウと暮らし始めた劇作家の日々の記録。
これ読んだ人は、一瞬、自分がフクロウを飼う事を夢想するんじゃないだろうか。
ちょいちょい挟まれてくる、「あれ?そうなの?」みたいな事が笑えます。そして、なんだかそこに、日常の中にフクロウが居ることのリアリティを感じます。神話や物語の中に現れるフクロウではなく、そこに、生き生きと生きているフクロウ。それは、たまらなく魅力的。
フクロウとの暮らしが続く中で起こった事件。オロオロする劇作家。ん〜、ここは、ご本人の姿を知っているだけに、なんとも。
フクロウを飼っていらっしゃると言う話、エピソードなどをチラリと友人から聞いていたのだけれど、作家の言葉で語られる魅力と言うのがあるのだなぁと思ったのでした。
しかし、なにより、フクロウの名前が良いです。
「コトバ」
柔らかな装画も魅力的。