川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

守る、伝える

 携帯電話が普及するきっかけは、阪神淡路大震災だった。

 これは、以前も書いたことがあるのだけれど……今、恐いな、と思うのは、それ故に公衆電話が減っている事。

 電話を持たない子供は、何かあった時、どうやって連絡を取るんだ?と思う。
 だからこそ、子供のいる家庭では、教えてあげて欲しいと思う。家と学校の間、その周辺、どこに公衆電話があるのかを、どうやって使うのかを。
 家庭での備えとか、学校での対応とかは色々言われるけど、その間で災害に会う可能性だってあるのだ。外で、一人でいる時に地震が起きたら、どう対処するのか。どうやって身を守るのか。親御さんは、子供と一緒に想像し、話をして欲しいと思う。
 東日本大震災以来、なんだか津波のことばかりが言われるけれど、地震で恐いのは津波だけでは無い。直下型が起こった時、街がどうなるか。それは、阪神淡路が大いに参考になると思う。と言うか、参考にして欲しい。そこから想像して欲しい。
 明日で20年。
 20年前の今頃、何をしていただろう。実にのんきであった事は確か。
「あほ、あんたそれ、前兆やったんと違うの?!」とあの時の自分に言ってやりたい。加湿のためにホッとプレートの上に置いた古鍋が、カタカタ言って、なかなか止まらなかった。少し前まで、北摂一帯で群発地震が起きていたではないか。
「ベッドの頭の側の棚にガラス細工並べてるとか、何考えてるの?」と言ってやりたい。小さいのしか並べていなかったのは幸い。あの時割れてしまったお気に入りの狐は、戒めのため、手元にある。
 我が家は、さしたる被害があった訳では無い。それでも、何かが少し違っていたらとゾッとすることはたくさんあった訳で。
 だから、多分、どうしても神経質になってしまう。この日だけは、ちょいとナーバスになるのを許して欲しい。小うるさいのを許して欲しい。伝えなかった事を後悔するのは、嫌なのだ。