シーボルトに興味をそそられ、朝井まかてさんの小説『先生のお庭番』を買ってみました(ミュージアムショップで売られてました)。
ん〜、いくらなんでも、シーボルト先生、日本語(長崎弁)うますぎ。説明し過ぎだなぁ。現代の視点からシーボルトが語りすぎている感じは否めないが、その情熱、お滝さんへの思いは強く感じる。
任務と日本への思いと、その二つが常に内面にあったのかなぁと。
それにしても、どうしても相容れない部分の悲しさ。
自然は支配するものと考えているとか、すだく虫の音が騒音にしか聞こえないとか、よく言われる日本人と西洋人の違いが、ベタではあるけれど、シーボルトとの愛情や信頼が確かなものになっているところで出てくるだけに、庭師の熊吉やお滝さんが言葉を失う姿が切ない。
まぁ、小説はあくまで小説で、これも一つの解釈と考えるべきなんだろうけれど、教科書的イメージと違う姿と言う意味で、展覧会とセットで面白かったです。