川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

みんぱく仮面



 2階の仮面展示。子どもの頃の私なら、この入り口で立ち竦んで動けなくなって泣いて……だったろうな。夜店のお面とは違う。祈りを込めた、仮の姿となる面の力への畏れは子供の方が敏感だ。
 仮面には、なんらかの障害を表しているんだろうな、と言うものもある。違う国で、似たような造形があったり。その仮面が、どんな役目をになっていたのだろう。そんなことを考えられるのも、みんぱくならでは。

 それにしても、あの資料収集団が世界中に出掛けたタイミングは、実は絶妙だったのではないかと思う。これより後だと、入れなくなっていた国があったり、新しいものがどんどん入ってそれ以前の生活の道具が手に入らなくなっていたのではないかと。


 展示の最後には、仮面を描いて残していくコーナー。「やるやる〜」と言いつつ、真っ白な楕円の紙を前に、どう描こうか。迷いつつ、先に裏にメッセージを書き込む。
 タブレットで、展示してあった仮面を参考にすることも出来るのだけど……やっぱり自力で描きたい。で、まずは眼を描く。これは、昨日の学童で「海の生き物を描いて」と言われて色々描く中で、苦し紛れに描いたダイオウイカの、その眼を思い出しつつ。
 そして、気が付いたら赤鼻付けて、あれ?これは?

 係の人が「お、牙のはえたハーレクインって感じやね」
 やっぱり、その方向に行ってしまうのね、と可笑しくなる。
 ハーレクイン=アルルカン。道化師。アルレッキーノ。そう、ピエロじゃないぜ。

 他の人が残していった仮面を見るのが面白い。切ったり折ったりで立体になっているもの。絶対素人じゃないでしょ、と言うのもあったり。それらがどんどん重なってぶら下げられていく。もう、自分のがどこにあるかも判らない。それが、また、面白い。