川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

ジェンダー問題

 5年生が、お洒落なハンドバッグを片手に帰ってくる。ああ、そう言う学年だね。
 今時の小学生は、裁縫道具もお洒落である。
「いいねぇ」と言うと、「見てもいいよ」と言う「見て見て」と言う心の声が聞こえそうな返事。中身のラインナップは変わらないけどね。
 私の頃は、箱形が定番。今も使ってる。これを見るたびに思い出すんだよな。初めて出会ったジェンダー問題。

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 これ、柄が2パターンあった。剣玉と独楽とヨーヨーの柄と、手鞠の柄と。
 姉が確か手鞠柄だったのと、当時、独楽やら剣玉やらが好きだったので、私は前者が欲しかった。
ところがこれ、女子は手鞠、男子は剣玉と言うのが定番だったようで、担任も、裁縫道具注文しますと言って、男子、女子の人数で申し込もうとしていて、「え?なんで?」となったのだ。
 特に、何かに抵抗しようとかそう言うことではなく、私は剣玉柄が欲しい。申込書には男子女子の区別ではなく、柄での区別しかないのだから
「私はこっちがいいです」
 それは、ごく素直な思い。でも、その時の担任の「え?」と言う反応は覚えている。大学出たての新任の男性教諭。まぁ、中学行ったら、女子は家庭科、男子は技術って時代だしな。
 おかしいと思ったらちゃんと主張しないと、自分の欲しいものは手に入らないと学んだ出来事。主張することへの自信にも繋がった出来事だったんだな、と今にして思う。

 ジェンダー問題でもうひとつくっきり残っているのは高校の部活帰り。
 傘が壊れて「裁縫道具があれば」と言う後輩男子に、持っていた携帯用裁縫道具を貸した。それを見た同級生男子から「やったげたらいいのに~、女の子やろ」と言われ、心の底から「はあ?」と思ったのでした。
 いや、ほんと、最初、何を言われているのかが、さっぱり判らなかったのでした。

 最近ショックだったのは、学童でのこと。
 学童って、多学年がごっちゃになって過ごすわけで、生意気な口の利き方をする下級生と言うのがいるのですね。で、まぁ、割りと誰に対しても上から目線で物を言う低学年の女子に対し、「お前、女のくせに生意気やねん」と言った男子がいたこと。
 「下級生のくせに」だったら判るのだけど……ねぇ。
 昭和ではない、平成すら過ぎて、まだ、これなのか。