オンラインでの朗読教室は、ささやかに続けております(月2回木曜の午後)。
基本、詩+物語と言う流れでやっています。
毎回、どんな詩を選ぶのかは楽しい作業でもあります。出来るだけ季節に合ったものをと言うコンセプト。詩人の端くれを名乗っていながら、私の読んでいる詩の量は多くないんだろうなと言う自覚はある。それでも、なにかしらの詩はみつかります。
ひとつの詩が、読む人によって違う世界が見えてくるのが、面白いなぁと思います。想像の幅が広いというのかな。これが正解と言うのがなくて、例えば今回選んだのは新川和江さんの『Cinzano』。高校生の時に読んでいて、大人になって「そうかぁ、これが“しぃんさの”かぁ」と味わったものです。この詩の主人公がいくつぐらいなのか、背景もなにも、はっきりはしない。どう読むかは、読み手の想像にかかっている。それが詩の面白さであり豊かさだなと思うのです。
だから、詩はもっと読まれていいのにな。ひとつひとつは短いから、隙間時間で読みやすいし。
なんとなく、詩が特別なもの特殊なものになっている感じが、もったいないなぁと思うのですよ。
だから、小学生の音読の宿題で、短いから5回みたいな設定はやめておくれと思う。想像して、大切に読む1回の方がどれだけ豊かなことかと思う。
なんて話をしているうちに、小学生の宿題多すぎない?あの出し方はおかしくないか?と言う話になり、ヒートアップしてしまう我が家でありました。
なんかね、宿題が苦行になっていて、勉強嫌いな子供を育ててどうするんだよ、と思ってしまうのです。
教科書や副教材でいい詩があっても、それを読むことが苦行になってたら、もう何をかいわんや。その詩ひとつで、しんどいことを乗り越えていける。そんな出会いだってあるはずなのに。
さて、次回は何にするかな。って、実はもう決めている。秋が深まったらこれだよね、と思っていたから。
さむいね、ああさむいね……って、あれですよ。ふふふ。