川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

お江戸滞在

12日、新宿

 到着してまずは新国立劇場へ。せっかくだから東京でないと見られないものを一本見ようと思い、國松卓氏がおすすめしてきた「私の一ヶ月」を調べてみたら2劇後輩の大石君が出てる。あ、今回はこれだなと、新幹線の中からぽちぽちしてチケット購入。
 大石君の役がとらえどころがなくて、でも、ああ、そう言うことか、と思う。家族、友人が自死した時、人はどうするか。人生の中でその経験が一度ではない身としては、ちと、痛い。
 舞台美術は、劇場入った瞬間に、あ、これ好きだわとなる。
 15年前と今とを行ったり来たりする役者の演技と動き(動線と言うか……)がなるほどと面白かったのでした。

 物語のキーとなる日記が、ロビーに。読んでみたかったが、時間がなくて残念。
しかし、なぜ、熊?

 

 

 宿は歌舞伎町のカプセル。噂の巨体ニャンコ広告が、頭上でニャーニャー言うておりました。

 新宿でやりたかったことのひとつ。墨絵さんのパンを買うこと。
 西口の開発計画が動き出したことでどうなったかと思ったら、ちゃんと移転してはったので。ついあれこれ購入。まぁ、一番気に入ってた昆布と生姜のパンが無くなっていたのが残念だけど。「もう、以前のお店を知らない店員も増えてきてます」と言う店員さん。うわぁ、前を知ってる店員さんに当たって良かったよぉ。小さなお店の思い出。「ナポリのパイもなくなってしまって」「ええ~、それは残念」

 宿に着いて、さっそく食べる。やっぱり、好きだわ、ここのパン。

13日

曳舟・こぐま

 チェックアウトしたら曳舟へ。懐かしのカフェこぐまさんへ。


 ふと思い立って、あさくさ劇亭の遠藤さんにお声掛け。公演でお世話になる時は、なかなかゆっくりお喋りも出来ないので。
 3月の公演、よろしくお願いいたします。

 お土産に、舟和のあんこ玉をいただきました。綺麗~。つやっつや。

東京・KITTE

 雨が降りだしそうな気配を感じつつ、曳舟から東京駅へ。気になっていたKITTEへ。

ぽすくま、一瞬、チョコレートかと思いました
郵便局長の机、この趣よ

局長室から。

 こうしてみると、現代のビルの四角四面っぷりが際立ちます。

 特に東大博物館が気になっていた。

昔の東大講義室の再現。机のくぼみはインク壺とペンを置くため/自撮り

 骨格標本って、何故、こんなに美しいのだろう。身呆けてしまいました。魚のは、つい、「綺麗に食べたね~」と言いたくなってしまう(笑)
 そうそう、ギメ・ルームの片隅にあった岩塩標本が気に入ってしまいました。
 石が並べられてると、つい、宮沢賢治を思い起こしてしまうのは、いかんともしがたい。「気のいい火山弾」は?宮沢賢治が発見したクルミの化石は?と妄想炸裂。

 堪能して、夕方、東京駅で岩澤繭ちゃんと会い、一時間ばかりのお喋り。会いたいと言ってくれる友のいるありがたさ。

 

 

 崎陽軒シウマイ弁当を買って新幹線へ。帰阪。大阪の雨はやんでいて、濡れること無く一泊二日の旅、終了。
 駅から家まで、楽しかったなぁと短い旅を振り返りながら歩いていたら、不意にZULUさんの不在がぎゅうっと身に迫ってきた。もう、思い出話の中にしかいないんだなぁ。もう、ハグしてくれないんだなぁ。「ありがとう」も聞けないんだなぁ。なんか、ようやっと、その死が自分の中にストンと落ちて来た。やっぱり、行ってよかったんだな。
 私、54歳になったよ。これから、あなたが生きなかった年齢を生きていくよ。
 年内は難しいと思うけど、来年こそは、JET POET、行かないと。晴居君の司会進行っぷり、見たいもんね。