川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

ケンジトシ

 シス・カンパニー『ケンジトシ』を見て宮沢賢治に興味を持った人が見に来てくれないだろうかと思う、お茶祭り企画。
 ケンジトシでは断片だった「青森挽歌」全編やりますよ~。まったく触れられなかった、彼の書いた恋物語シグナルとシグナレス」「土神ときつね」やりますよ~。あの芝居の中で言われていたことが「ふむ」と思えたりする、かも。私は見ていて、ふふってなりました。
 そうそう、『雨ニモマケズ』の、これ、出てきましたね。

 今回のお茶祭り企画公演の数少ない小道具の、お客様からは見えない部分に、実は使ってます。
「……それは四つに折ったはがきぐらいの大きさの緑いろの紙でした。……それはいちめん黒い唐草からくさのような模様の中に、おかしな十ばかりの字を印刷したものでだまって見ていると何だかその中へ吸い込こまれてしまうような気がするのでした。……」(『銀河鉄道の夜』ジョバンニの切符より)
 ジョバンニの切符に書かれていたものが何なのかは、謎。でも、ジョバンニの切符モチーフの小道具を用意するにあたって、やっぱりこれかなと思う。「雨ニモマケズ」は、実はここまで入ってこそ、とも言えるのです。自分が開いて見た時に、これが一番しっくりくるなと思ったのです。