川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

遊びをせむとや生まれけむ

 子供が遊んでいる声を聞くのが好きである。

 実家は、子供の多い住宅街であった。うちの前の道は、広かったことと空き地があったために、格好の遊び場で、時にはこの子どこの子?と言う子まで混ざって遊んでいた(座敷童ではなかったと思うが)。勉強をするときも、窓を開けていた。子供の声に限らず、外の音を聞くのが楽しかったのだ。

 今すんでいるマンションは、十数戸のこじんまりしたもので、ファミリー世帯が多い。いつも、誰か子供が遊んでいる。玄関、廊下、階段。どこでも遊び場。お隣さんや上の部屋の人は、顔を見るたびに「うるさくてすいません」と言ってくださるのだが、そんな、謝らないで下さい。と言う気持ち。むしろ、うちの前で存分に遊んでくださいませ、と思っている。

 ところが、である。先日、マンションの掲示板に管理会社の張り紙。「苦情が出ているので注意してください」、誰かが、子供がうるさいと訴えたらしい。やれやれ。まぁ、住宅地でも、文句を言う怖い人がいたりするものだが、そこは避けて通ればいいこと。でも、マンションじゃなぁ。確かに、階段近くの部屋の人なんかには、うるさいのかも。でもね、夜中に騒いでいるわけじゃないし。むしろ、夜中に廊下で携帯でしゃべってる大声の方が迷惑だぞ。(どこの部屋か知らんが。)

 ちょっと気になるのが、苦情を言ったのがうちだと思われていないかと言うこと。子供のいない世帯は限られてるからなぁ。

 しかし、子供たちは気にせず元気いっぱい。今日も、この雨の中で、一輪車で走り回っていたのであった。

「遊びをせむとや生まれけむ 戯れせむとや生まれけむ 遊ぶ子供の声聞けば 我が身さへこそゆるがるれ」(梁塵秘抄