川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

二人静に口上を

ochamatsuri2007-09-14

 名古屋出張のお土産に、「二人静」と「一口ういろう」をいただきました。

 「二人静」は、大好きなお菓子の一つ。口に入れるとふわ〜っと溶けて行く。小さな紅白のお菓子。和三盆が好きなので、たまりません。
 このお菓子には思い出がある。大好きだった祖母の名前が静さんで、「お祖母ちゃんの名前のお菓子」と幼い頃に教えられたのだ。
 「書く」事に目覚めた私を喜んでくれた人。とは言え、当時の私は小学生。二人句会で「竹」と言うお題は無理がありましたよ。祖母の期待に応えられず、申し訳なくて悲しかったことを覚えている。なので、「竹」は私の大切な宿題。俳句でも短歌でも詩でもいい。祖母に墓前で「お祖母ちゃん出来たよ。」と詠みみたいのだが、まだ、無理だなぁ。


 もう一つは一口サイズの青柳ういろう。これも、思い出深い。
 2劇に入って一年、初めてちゃんと名前のある役を貰ったのが、「女スパイ、ウイロー」。何だそりゃ。オリンピックを取られたことを恨み、ソウルオリンピックを阻止しようとする中京(名古屋)のスパイだったのだ。(中京のスパイ、耳で聞くと中共のスパイに聞こえる訳ですな。)相棒が居て、これは座長がやっていた。「オワリー」。・・・ものすごいネーミングセンスやな・・・。
 ちなみに、発声練習で使う「外郎売の口上(拙者親方と申すは…)」の「ういろう」は、小田原名物のお薬。お菓子のういろうは、薬の口直しだったとか、薬のういろうと形が似てたとか、諸説あり。小田原の外郎家でもお菓子は売られているそうな。
 二代目団十郎が咳や痰に苦しんでいた時、薬のういろうで治った為、感謝の意味で外郎売が口上を述べる芝居を作ったとか。要するに、コマーシャル。粋な江戸文化のお話。こういう薀蓄が好き。
 昔、新之助(現、海老蔵)が「外郎売」をやると言うので、幕見で観に行った。・・・めっちゃ省略してはるやん。全部をやるところが観てみたいなぁ。



 と言う事で、なかなか満足のお土産でありました。