夕方の空がおっそろしく綺麗だった。紫、桃、薄墨、黄金、青、水…雲に映った色が目まぐるしく変化していく様が楽しくて、ベランダでぼーっと見ほれてしまう。
大きく西の空に広がった雲は全体が紫〜桃色と薄墨。それより低い位置にある小さな雲の塊が薄青く染まっていて、それはまさに、龍の姿。
昔の人が、天かける龍や馬を見たのは、こういう天の悪戯だったのかな、と思いをはせる。
もう少し低い位置の目をやると、雲が切れて青と水色の二層に見える西の空。そこに、ぽかりぽかりと浮かぶ雲は、まったく現実感がなく、マグリットの絵の世界。
手を叩いて喜びたくなる、自然の妙技。いいなぁ。アイスを食べ、お茶を飲み、たっぷり堪能したのでありました。