川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

初詠み

 昨日は、Poe-Triでした。

 午後、インフルエンザの予防接種。初めてなので体調がどうなるか心配だったが、大丈夫そうだったので、出掛ける事にする。オープンマイクで、今年の詠み始め。

 Triに到着、さくっとエントリー。今年もよろしくの御挨拶合戦。正しく、日本の年始です。
 すずかわさんのお土産、栗きんとん!美味しかったです。ご馳走様でした。

 とか何とか言ううちに、スタート。死紺亭さんで軽快にスタート。サザエさんがえらい事になってました。

 鈴川さん、京都の地名が懐かしく耳に残ります。そういえば、最初にお会いしたのは、京都の言鳴でしたっけ。

 んで、オープンマイクタイムへ。

 もう、なんだかね。オープンマイクは、一番走者からしてノープランで、ゆる〜くゆる〜く進行、ケラケラと笑っておりました。

 後半は、市毛さん。市毛さん市毛さん市毛さ〜ん。なんだろなぁ、この人のいずまいは。怖くて可笑しい。包丁が似合う詩人。素敵です。

 締めの大島氏は、また、壮大な話で。近未来だったり、戦争だったり、家族だったり、で、地元ネタ入れまくりだったり。楽しくて切なくて。いやはや。


 あ、私もオープンマイク参加ね。年始と言うことで、めでたく、鶴やら亀やらの詩を読みました。
 もう一遍は、ウサギの詩。ん〜、詠んでみて、まだ余分な言葉が多いと気付く。タイトルも含めて、再構築ですな。
 
 じゃ、めでたい詩の方を、珍しくここに貼って置こうね。表記は標準語ですが、私は、部分的に、関西弁で詠んでます。


「鶴の恩は返した」


罠にかかった鶴を
助けてやった男のもとへ
女に化けた鶴が恩返し

待て
罠を仕掛けた人間の立場はどうなる?
昔話の時代なら
確か鶴は高級食材
病気のおっかぁのための鶴を逃がされ
恨んではいないか

兵十がおっかぁのためのうなぎを逃がし
悔やみに悔やんだごんぎつね

その鶴一羽で救われた命が
あったのではないかと勝手に気をもむ

それはともかく
女はまんまと上がりこむ
見ず知らずの押しかけ女房
どうやって受け入れた?
怪しいとは思わなかったのか?
据え膳は食うものなのか?
美女なら許されるのか?

やがて女は思わせぶりに
「決して覗いてはいけませんよ」
織部屋にこもって
トントンカラリトンカラリ
トントンカラリトンカラリ
律儀な男は覗かない

やがて美しい布が織り上がる
高く売れたと喜ぶ男
女は再び機織部屋へ
トントンカラリトンカラリ
トントンカラリトンカラリ
律儀な男は覗かない



なんで覗かないのよ!

内心鶴は焦りだす

去るための
大義名分
去り際は美しくありたい女心

トントンカラリトンカラリ
律儀な男は覗かない
トントンカラリトンカラリ
律儀な男は覗かない
トントンカラリトンカラリ
トントンカラリトンカラリ
律儀な・・・

カラリと不意に機の音止んで
ガラリと不意に襖が開いて
顔面蒼白の女が目を吊り上げる

あたしを殺す気?

美しい布を叩きつけ
外へ飛び出す女
訳が判らず追う男
羽が抜け落ちボロボロの
鶴が一羽ヨロヨロと
畑の中を去っていく

布は更なる高値で売れた






そんな噂を聞きつけた
一人の男
俺もやってみようと


海辺で亀を助けたそうな



ツルカメツルカメ