小学校時代は遠い昔。何を何年生でやったかって、忘れてます。
そうか、裁縫は五年生からか。そう言えば、裁縫箱の申し込みの際に、「ちょっと待った〜」をかけた相手は、そうだったそうだった、その頃の担任だ。
…箱の絵柄、女子は手毬、男子は独楽・けん玉と勝手に振り分けられていた事に、異議申し立て。いや、単純に、独楽・けん玉柄が気に入っていたって事なんですが…
では、家で針を持たせてもらったのはいつからだったか。それより前だったとは思うけど、思い出せないや。雑巾縫いとか、ん〜、思い出せん。
目下、学童では子供達がチクチクやっております。母の日に向けて布巾縫い。一番シンプルなのは、晒(さらし)を畳んだものの周囲をぐるり四角に波縫い。あとは、マジックでメッセージ。もう一歩進むと、字も波縫いや返し縫いで。お迎えに来たお母さんが、そんな姿を嬉しそうに見ながら…「あ〜、見ないで〜」「見てないよ〜」とそ知らぬふりをしたりして。
「あのね、前に作ったの、使ってないんだよ。壁に貼ってあるの」とこっそり囁いてくる子も居る。あ〜、嬉しいんやなぁ。
言葉通りのひと針ひと針。何度も指に刺したり、変なところを縫ってたり。た〜の〜む〜、針をそのまま机に置〜く〜な〜。
低学年の子は、玉結びも玉留めも上手く出来ません。まずは、針穴に糸を通す事をやってもらう。それすらも四苦八苦。指先がね、まだまだ不器用と言うか、使いこなせない。手元がしっかりしてくるのは、もう少し先。
「なんで大人は上手く出来るの〜」
いえいえ、視力的にはかなり厳しいのですよん。
……ぼちぼち○眼の気配の四十路……え〜ん……
「出来たよ〜」
張り切った声で差し出す一年生。
ん?
こ、これは……
糸に針が通ってますがな。
お、惜しかったね〜。
むしろ、そっちの方が難しい気がするよ〜。
思い出すたびに、笑えます。