川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

天川日記〜六日目・最後の晩餐


 講師部屋の前で出稼ぎから帰る父ちゃんを待つペンギンの図。

 朝、出稼ぎに行っていた父ちゃん、もとい田辺さんが戻ってきて、ここでの最後の稽古の一日が始まる。
 ざっと決めた流れに、細かく演出を入れていく作業。田辺さんは役者に対して丁寧だなぁと思う。勉強。
 役者のやったことに対しての一言が、どれだけ役者のモチベーションを引き上げるのか。
 ……なんでわざわざ役者をどんよりしたり悲しい気分にさせるのかなぁと言う演出や制作が、世の中には居るのですよ。客前に身をさらす役者を盛り下げてどうするんだ、と……
 ふむ、役者のモチベーションを下げない演出。この先に高校生との大きなミッションを抱える身には、勉強になります。出来るのか?私?と、それこそしっぽ撒いて逃げるわけにはいかないミッションに、改めて震える。
 ……いや、その前に、自分の役をクリアにしろ、だわさ。
 でもって、浴衣が着れません、帯が結べませんのまま小屋入りされてはまずい。自分の役もあるのに、3人分面倒は見れませんわ。風邪で体調に不安もあるし。
 と言う事で、夕食後に即席の着付け講座。いや、もう、かなり付け焼刃だけど、とにかく理屈さえ理解すれば、浴衣は難しくはないはず。私レベルでも、それくらいは教えられる。帯は、二人は共通していていい役なので文庫。もう一人は片流し……これ、いまいちつかめてなくて、自信が無いよと言いつつ、一緒に本を見ながらああだこうだ。はい、後は自主練。
 おっと、大事なこと。畳み方。本だたみは、憶えておくと、多分、よそにお手伝いに行っても役に立つことがあるから、と。
 でもね、一番大切なのは、実はトイレ行く時にどうするか。「行かないようにします」とか言わないでね。
「浴衣でトイレ、出来るんですね」
 って、でなきゃ昔の日本人はどうしていたんですか(笑)

 そうそう、この日の夕食は、天川での最後の晩餐。役者は13人w(°O°)w
 お味噌汁に残っていた大葉が投入されていて、ほんのり香り。「え?大葉としそって同じなんですか?」と言う発言にびっくりしたわ。
 てことで、明日は下山。田辺さんは一足先に劇場入り。役者だけで大阪のインディペンデントシアターに向かう。
 何故か、引率リーダーを拝命。「今、決めました」なんだと〜。なにがポイントだったんだ〜。
 風邪、飛んでけ〜。