川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

『民衆の敵』


 年の瀬に、重いの見てきました。森ノ宮ピロティにて、『民衆の敵』観劇。イプセンの作品。
 百年前の作品とはとても思えない。今、現在も起きていること。重い。どうしたって原発事故が重なる。
 数の暴力。正義とはなにか。けれど、現在だと、「少数が正義」と断言されると、いやそれも、ちょっと違いませんか?と。正しさの暴力性ってのも……などと、あれこれ考えて、重い気分になる。だから、いい芝居見た〜と言うワクワク気分ではなく、だから、ちょっと、スタンディングオベーションに加わるテンションになれなかったのでした。
 アンサンブル多用の演出は好み。逆に言うと、それがないと、膨大な台詞(しかも、かなり説明台詞)の長丁場は、客としてはしんどくなるんだろうな、と。

 最近、堤さんの舞台を見たのっていつだっけ?と思い出してみたら、超あほらしい脱力芝居だったことを思い出した。どっちの堤さんも、好きです。