川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

雲と猫と焼き鳥と

ochamatsuri2006-11-28

 引越しを控え、あの人この人、会っておかなきゃ挨拶しとかなきゃ、と気持ちはあれど、体は一つ。部屋さがしで関東へ出張る日も多く、スケジュール帳とにらめっこ。
 公演やイベントのご案内にも、ごめんなさいを続けている。

 そんな中、以前から約束をしていた西川さんとの雲州堂デートが今日に決定。イベントスペースがあり、芝居もしばしば上演されていると言うことで、前々から気になっていたのだ。今日、と決まったことで確認してみたら、あ、今日は森田さんWSでご一緒した方の公演が行われている。人数限定だし、当日行って見ることは可能か?西川さんとのデート進行具合で、掛け合ってみるか?などと思いつつ南森町へ。

 と、ところがところが、無常にも「close」の看板。営業時間が変更になり、カフェタイムが無くなっていたのだ。が〜ん。イベントスペースでは準備の気配。本番前だしなぁ、と隅っこからちょいと覗いて、雲州堂を後にする。

 さ〜て、どうしようか。知り合いがやっていたお店が南森町にあったのだが、昨年閉店してしまったし。日本一の商店街をブラブラ。天満宮でも行ってみようかと言いつつ、天満宮ではなく商店街の端っこへ向かう。そこからUターンをしようとして気がついた不思議なビル。
 すらりとした猫が佇むレトロビル。ギャラリー?あ、ここかぁ「フジハラビル」。大阪楽座事業への興味から、ここもチェック。一度見てみたいと思っていたスペースであった。

 そ〜っと、覗いてみる。地下への階段、人の気配。「どうぞ」と顔を出してくださったのは、オーナーの藤原氏。アポも無く、偶然通りかかって覗いた不埒者を暖かく迎え入れ、あれこれと説明をしてくださる。じっくりと地下を見せていただき、こんな風にも使えるし、こんなことをしたこともあるよ、というお話。さらに「4階も見る?」いいんですか?よろしくお願いします、といいながら、いったん表に出る。(上に上がる階段と地下への階段の入り口は別なのだ。)
 と、「ちょっと待っとき。」しばし外で待つ二人。え?おぉ!一階の窓に大きく映る映像。オーケストラ。小沢征爾さんだぁ。「どうだ」と言わんばかりの藤原氏。さらに「音も聴かせてあげる」。小さなスピーカーを窓に近付けると、途端に響く華麗な音。なんと贅沢な路上コンサート。なんて楽しい場所なんだ。西川さんと二人ではしゃいでしまう。
 4階は、サンルームもあるギャラリースペース。う〜ん、ここで芝居やるのも楽しそうだ。地下も4階も、想像と妄想が膨らんで行く。たっぷりたっぷり、堪能させていただきました。

 表に出ると、まだオーケストラは続いている。常連さんらしい、歩道で聴き入っているおっちゃん。暗くなった中での映像はさらに美しい。

 すっかり満たされた気分の二人は、晩御飯を食べようと、ふらふらと商店街を歩く。目に付いた焼き鳥屋さんへ。写真の右側に写っている物。「椎茸肉詰め」なんだけどね、どう見ても「椎茸が肉の中に詰められている」のでありました。美味しかったのです。ご縁がありますようにの5円スープも、良い。私は秋鹿の辛口をちびちびやりながら。

 心もお腹もいっぱいになり、実に、良き一日でありました。