『和菓子のアン』(坂木司著 光文社文庫)読了
http://www.amazon.co.jp/%E5%92%8C%E8%8F%93%E5%AD%90%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3-%E5%9D%82%E6%9C%A8-%E5%8F%B8/dp/4334927068
軽〜く読めてしまいました。ライトミステリー?絶賛の嵐には、ちょっと首をひねるけど、あっさり読める、ちょっといいお話。息抜きに読むのにいいかな。
和菓子に関する知識が増え、普段食べない人も、和菓子を食べたくなるお話です。
舞台はデパ地下の和菓子屋さん。そこでバイトをする事になった杏子が少しずつ成長するお話でもあるります。
大福餅のようなアンちゃんのキャラクターが可愛らしいです。高校を卒業し、進学も就職もせず、と言って、だらだらフラフラしている訳でも無い。はしばしに、まっすぐ育ったいい御嬢さんだな、と言う空気が感じられます。
何となく、これ、漫画にした方がいいんじゃないかなと思ったのでした。和菓子に興味の無い人には、絵があった方が判りやすいのかなぁと。登場人物も、漫画にした方が生き生きしそうな気がするのでした。
あ、ここいいなと思ったのは、普段早番の杏子が初めて遅番に入る日、そのゆっくりした時間を楽しむ杏子と、まだ出掛けなくていいの?と、つい聞いてしまう母。この感じ、この空気が、ストンと心に落ちたのでした。ほんとにささやかなシーンなのだけどね。