川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

祭の日に「祭の晩」を

 

 昨日はバイト先学童で「お話の国」。運動会の代休で一日保育と言うことで。
「いじめ」とか「言葉の大切さ」とか、そう言うことを伝えられるお話とかがあれば、と言うオーダーはマストではなかったし、教訓っぽいものにはしたくないな、と思いつつネタ選び。
 10月だし、ハロウィン絡み?カボチャのお話?
 そうだ、季節ネタなら宮沢賢治「祭りの晩」があるじゃないか。あれ、山男がいじめられてるのを助ける話だし、オーダーにも沿うじゃないか。
 しかし、夏休みの経験から、絵本を見せながらは(人数が多いので)なかなか大変。でも語りだけだと、低学年にはちと難しい。
 と言うことで、原文好きなんだが、ここは少しリライト。かなり省略している紙芝居版は参考になりました。
 山男を助ける部分は、なぜ山男は悪い人じゃないと思うのかを少し判りやすくする。
 ちょこちょこ解説も入れながらってのは、語り芝居でやってることが生きるわね。
 と言うことで、お話の国の時間。
 夏休みにやっていたキッズ和太鼓でのリズム応答はすっかり定着。導入はスムーズ。場がまとまったところでチリ~ンと鈴を鳴らし「星めぐりのうた」を星座のフリップ見せながら歌う。
「聞いたことある」と言う声。お、いいね。
 Eテレの番組で聴いてるかな?東京オリンピックの閉会式でも流れたんだよ。と、ここでジブリ話。「平成狸合戦ぽんぽこ」観たことある?と問いかける。30年近く前の映画。実は、夏休みのDVD鑑賞の中に、これが入っていたのはラッキー。何人か見ている子がいるので、映画の中で使われてるんだよと「双子の星作戦」の話。
 宮沢賢治の名前を出すと、「銀河鉄道の夜?」と言う声が上がる。いいねいいね。4年生あたりだと、国語の時間に賢治作品を読むか伝記を読むかしてたりする。「よく知ってるね。そう、銀河鉄道の夜ジブリ作品に登場するよ」と言うと「え?」となる。
ここから「今日は、そんな、ジブリの人たちも大好きな宮沢賢治さんのお話」とお話の世界へガイド。
 フリップで「祭の晩」というタイトル。
「お祭りって色々あるけど、今の季節にあるお祭りは?」と秋祭りの話にしようとは思っていたのだけれど、なんとタイミングの良いことに、この日は地元の神社の秋祭り。各地区から太鼓が宮入りするってお祭りで、学童のすぐそばにはこの地区の太鼓神輿が鎮座して、朝からドンドコドンドコ。しかも、お話を始めるころには静かになってる。出来過ぎやね。
「お祭り行くの?」「子ども太鼓する人いる?」などと聞いたりしながら、なぜ収穫を感謝するのかって話や、ハロウィンも収穫祭なんだよって話。
 お話の主人公もお小遣いをもらって秋祭りに行くよ。屋台があって……皆の秋祭りではどんな屋台が出てる?昔のお祭りには見世物小屋があってね。さて……と、「祭の晩」へ。
 笛が鳴るシーンで笛を鳴らせる人がいなかったのと、地元のお祭りが太鼓祭りなので、そこは太鼓に読み替えて、キッズ和太鼓。
 なんか、色々、ピースがかちっかちっとはまって行くような、そんな語りの時間になりましたよ。
 終わったら、楽器を触りたがるのは毎度のこと。これも楽しい光景。



 学童が終わるころに、太鼓神輿が前を通ったりするもんだから気になって、ちょっとだけ、と神社に寄ったら、すんごい人出。うわぁ、楽しいよ、このお祭り。来年はしっかり準備して見に来たいな。