川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

朗読セミナーでワクワク

 なんで、こんなに公演が多いの?と思う今年の夏。あっちにこっちに、ご免なさい。

 夏は、ワークショップ等、勉強シーズンでもある。あっちでもこっちでも面白そうなのがあって、これも、どれに行こうかと迷ってしまう。

 と言うことで、今日は久しぶりに新宿・花伝舎へ。俳優のためのリフレッシュ・セミナー「俳優と朗読」。去年も受けたのだが、今回は公開レッスンと言う形。既に応募して選ばれた3人の方が、それぞれの課題作品を朗読し、それをもとに、と言うもの。
 時間設定が夜だったためか、去年より盛況。あ、あれ?斜め前に見覚えのある姿。去年、デバイジングで一緒だったY子さん。「あ〜、この前の公演、行けなくてごめんなさい〜。」ほんま、行きたかったんですよ。落語ネタやったし。
 ・・・髪の毛抜いて、プッと吹いたら、分身が生まれてくれないだろうかと思ってしまうわ。

 さて、セミナー。いやぁ、面白かった。最近の朗読ブームの中で、なんだかムズムズするものを感じていたのだが、それは、私だけではなかったのね。うむうむ。
 大切なのは、作品への興味。言葉の裏にある意味、世界を探ること。こう読めばいい、と言うものがあるのではない。
 う〜ん、そういう意味で言うと、大阪で通っていた教室「名作を読む」は、まさに、それだったなぁ。それぞれの作品に、皆でワクワクして、探って、楽しんで。大事な時間を過ごさせていただいていたことを、今更のように実感。

 講師のふじた先生は、『しのだづま考』(大好きな作品。受講理由にミーハー根性もあったことは、否めないな。)などを書かれている方であり、日本の語り芸に関しての見解なども話してくださる。日本の演劇の根っこにあるもの、日本語の朗読と言うジャンルについて、etc.文化学的な、かなり好きな話。面白い。
 もう一人の講師の大原先生は方言指導の方。と言うことで、方言のお話も。これもまた、面白い。

 個人的にはね、「東京に住んでいる人ほど、実は標準語が出来ていなかったりする」と言う話がツボ。
 これ、私も引っ越してきて以来考えていたこと。自分達が日常で使っている言葉が標準語だと思っているから、なのかな。旦那もよく言ってるけど、実は、いろんな地方の人が混ざっている土地だから、東京で生まれ育った人でも、かなり色んな要素が入っている。
 だいたい、標準語と言うのは作られた言葉で、ちゃんと習うなり勉強するなりしないと出来ない言葉。なので、どう聞いても東京なまりと言うか関東弁と言うか、で喋っている人に、「方言があるってうらやましい。」とか言われると、ちょっと疑問を抱いてしまう。あなたも十分、方言ですがな。
 これも今日のお話しであったのだが、方言はイントネーションやアクセントだけではなく、人間関係・文化を含めて方言なのだと言うこと。そうそう、こっちに来て、やり取りの感覚、間の取り方の違いに戸惑った。これも含めて、関東(首都圏?)の方言なんだよなぁ。
 標準語と方言について、トリのマークの公演の事もあって、あれこれ考えていた事を確信する。

 課題作品のひとつが宮沢賢治の『いちょうの実』だったので、宮沢賢治に関しての興味深いお話もあり。メモメモ。

 と言うことで、収穫の多い2時間でありました。

 秋にはふじた先生による俳優のための朗読クラブが開催される。う、受けたい!・・・しかし、この参加資格がまた、ハードルやわ。いや、申し込むけどね。どうなりますやら。