川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

伊香保日記・3(文)

 石段街には、与謝野晶子の階段があったりする。
 多くの文豪が訪れた伊香保。なにか縁の作品を読んでおこうと思った旅の前。でも、そうすると徳冨蘆花の『不如帰』になるのか。『鹿明館の貴婦人 大山捨松』を読んでいるので、捨松さんを傷付けた作品かぁ、とちょっと抵抗感。と言うか、読む時間あるかな。と、古本屋で目に飛び込んだのが徳富健次郎『新春』。
 ん?健次郎?
 大河ドラマ『八重の桜』を見ていたのでそれが蘆花の本名だと分かる。中を見てみる。随筆、かな。ふと「春の山」と言う章を開くと、まさに伊香保!奥さんと何度か訪れた伊香保の思い出が書かれているではないですか。
 よし、これだ!


 驚いた。読みやすい。随筆だからか、思いのままに書いたような文章。小説より読みやすい。そして、伊香保に行きたくなります。
 これ、宿を決める前に読んでたら、千明仁泉亭に泊まりたい!と言っていたかも。

 何度か登場する、主の娘さんが 通っているのは麻布の英和女学校。蘆花の奥さんも通っていたと言う話もあって、それって今、朝ドラになってる村岡花子柳原白蓮の、あの「ごきげんよう」の学校!ふむふむ。
 色々、面白く読みました。蘆花の他の作品も読んでみたくなってます。

 と言うことで、徳富蘆花記念文学館もしみじみ堪能。

 そして、蘆花先生がはまった大弓を引きたくなって、何度かその名が登場した柳香軒へ。素人にしては、頑張った?8本中2本は的に。もう1本は、ぎりぎり微妙な位置。オモチャの弓矢を貰ってはしゃぐのでした。

 後で知ったのだけど、ここ、映画『テルマエロマエ』で登場してるのですね。ルシウシが猿追っかけるシーン。へ〜。