川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

シーボルトコレクション


 千葉詩亭に出掛けた8月21日は、せっかく千葉方面に行くのだからと、国立歴史民俗博物館、通称歴博へ。
 前に見に行った後で展示替えがあった、第4展示室〜民俗〜が見たくて行ったのだが、その前にと見た企画展「よみがえれ!シーボルトの日本博物館」が、すこぶる面白かったのでした。

 お医者さんがちょっと興味を持って集めたってレベルではないわね、これは。特に、植物。医学を修めるだけでなく、ちゃんと植物学の薫陶も受けているのだわ、この人。博物学の視点でコレクションをしている。

 まぁ、だから、日本の内情を探ると言う指令が合致してしまうのだろうけど。
 ただ、どうにも、任務として、オランダの利益のために内情を探っていただけ、とは思いにくいのだな。むしろ、その任務をいいことに、かなり自分の思いもあって動いていたような気がしたのでした。コレクションの仕方が、半端ないです、ほんと。

 彼がオランダ国王に、民族学博物館の設立の提言をしていたとは知らなかったし、オランダの民族学博物館(世界初の民族学博物館)は、その日本コレクションを核のひとつとしてスタートしていたとは。
 その提言の日本語訳があったのだが、もちろん、時代背景として植民地を持つ側、支配者視点はどうしてもあるのだが、なんと言うか……
 歴史博物館との違い、他国に行く前には博物館で学ぶべきとか、他の民族、文化へのリスペクトだとか。民族学博物館がしっかりと定義付けられていることに感動したのでした。

 日本を、ただ支配の対象と見ていたら、あんなに、奥さんを大事にしなかっただろうし、オランダに戻らされた後に結婚してるけど、それだって、日本ではお滝さんが、先に再婚してるわけだし、
 日本への再渡航がかなった時、 12才の長男はともに来日。そのまま、日本で通訳・外交官として、明治政府ではお雇い外国人として働いているのですね。次男も来日して、日本で結婚し、異母姉のイネさんの面倒も見ているとか。
 なんだか、シーボルトへの見方が、随分変わりましたわ。
 それにしても、彼の日本コレクション、半端ないなぁ。


 博物館でいただいたカレー。ご飯は古代米です。


 博物館の前には、猫。2匹並んで、遠目には、一瞬何がいるのかと思いました。

 そうそう、歴博への行き方を確認するのにサイトをのぞいたら、京成佐倉駅から徒歩で行く場合の案内図が、一般用とこども用があったのです。これ、良いなぁ。