全10巻で終わった物語の特別巻。
澪が上方に戻って4年。愛すべき登場人物達のその後の物語が春、夏、秋、冬、巡る季節の中で描かれる。
江戸と上方。誰もが、新たな日々を歩んでいる。皆が息災で嬉しくなる。
小松原様、いやさ小野寺数馬の姿にもほっとする。
江戸とは違う上方の習慣が出てきたりするのが、この作品の魅力のひとつ。食文化の違いなんかだと知っていることも多いのだけれど、商習慣などは、知らないことも多くて、面白い。そのことが、物語の中で意味を持っているし。
一気読みで寝不足気味ですが、幸せな気分。前を向いて行こうと思えます。
でも、これ以上の続編は書かないとのこと。ああ、そうなんですか。でも、それを伝える「みをつくし瓦版」の中の言葉がやさしくて。はい、そのように、と思うのでした。
きっと、きっと、彼らはこれからも、厳しいことがあっても、美味しいものを食べて笑いあって、乗り越えていくのでしょう。
感謝多謝。