川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

教科書

 朗読教室のために、小学校の教科書に載っている詩をピックアップする作業は、なかなか面白かった。
 1・2年生のに載っている詩と3・4年生のに載っている詩の違い。ああ、発達段階を考えると、3年生辺りからこう言うのになるのか、と。知識だったり哲学だったり、一歩踏み込んでいる感じがする。

「夕日がせなかをおしてくる」の2連目の意味を考えたりして、ふむふむ。まぁ、小学生はそんなことも意識せず、なんだろうけれど。
 背中を押して来る夕日に対し、「そんなにおすなあわてるな」とふりむいて、負けじとどなり返す。ただ守られ励まされ導かれている存在ではない。自分の意志で動きたい。差し出された手を振り払う心。
 丁寧に声に出して読むことで、気付かないままに彼らの栄養になって行くのが理想だけれど、実際の現場ではどうなのかなぁ。ノルマのような音読宿題。この一編の短い詩の中の祈る思いを、教師の側がちゃんと気付けているのだろうか。
 子供に対して、この詩の解釈をして見せる必要はないと思う。でも、教える大人の側が、その意味に気付いていないと、と思う。指導要領って、どういう風になっているのかなぁ。おお、今度はそっちが気になって来た。