川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

流浪の手記

 くじら企画『流浪の手記』観劇。


 深沢七郎『流浪の手記』を題材にした物語。
 深沢七郎?あ、『楢山節考』の作者。チラシに書かれた「ある事件」は「嶋中事件」だ。劇的読書会でやったな。あの時はあくまで右翼についての勉強の中でだったから、そうか、その事件での深沢氏のその後ってのは考えてなかったな。
とは言え、これはあくまでその手記をもとにした、芝居。
 一人の男がさすらい流れていく。ひとりがいい、と言いながら、男と他者が関わって行く。それがなにかを大きく変える訳ではなく。不器用な人たちの、どこか優しい時間が流れる。
 題材がそもそも昭和。芝居もかなり昭和テイスト。懐かしさを覚える。客の年齢層も高いわけだけれど、むしろ、若い人が見るとどういう風に感じるのかな、と思う。
 小栗一紅さんの仲居さんが愛らしい。宿に泊まる行商人たちとの距離感。舞台では描かれていない日々の関りが見えるようでした。

お茶をいただく日

 ポエトリー・ナイトフライトでした。
 と、その前に午後は母のところ。ちょっと自分を元気付けたくて、お茶柄手拭いとおにぎりタオルハンカチで遠足気分にしてました。

 

 少し早く今出川に着き、前から気になっていたケーキ屋さんへ。ショーウィンドウに並んでるのが、シンプルな感じなのがいい。うん、これは、かなり好みだわ。
 最近出来た無人の八百屋さんにも寄って、VOXhallへ。

 

 ゲストが若い茶人さんで、皆がそれぞれのタイミングでお茶をたてていただくと言う……えっと、念の為に言っておきますが、言葉のライブイベントですよ。
 先月のチャンピオンの窪ワタルさんのライブは渋い15分。
 今月のチャンピオンは三刀月ユキさんですよ。
 私が詠んだもの。「クモ」「歩くうた」。

島根旅三日目(小泉八雲、松江城)

朝ご飯

ヨーグルトにフルーツを適当に入れたら、変な顔になってました

 朝ご飯。またも、ちょっとずつでたくさん。朝カレーも付けてしまい、締めのソフトクリームも。

フロントにいた、しまねっこさん

 

 さて、チェックアウトして、いよいよ松江です。宿題を果たしに行くのです。

小泉八雲

 最終日、松江です。

 まずは、小泉八雲記念館へ。15年越しの宿題を果たしに参りました。

素敵な傘立て、折り畳み傘用もあるのが素敵

 

 平成20年度「小泉八雲をよむ」詩部門に、『耳なし芳一』をモチーフにした詩「そらみみ」で応募、優秀賞をいただいているのです。しかし、せっかくの授賞式は公演と重なっていて出席できず。小泉八雲記念館の招待券も送っていただいたのに、そのままに。ずっとそのことが引っかかっていたのです。
 特に昨年は、『平家物語』と『耳なし芳一』の怪談朗読ライブを行ったこともあり、やはり、一度行かねばと思っていたのです。
 と言うことで、到着してまず受付の方に事情をお話しし、もしも担当の方がいらっしゃるなら、とお伝えしたところ……館長さん(小泉八雲の曾孫にあたる、小泉凡氏)がいらっしゃいました。きょ、恐縮です。
 ご挨拶をして、あとはゆっくり記念館を拝見。小泉八雲のことを、こんなにも知らなかったんだなぁと、興味津々。小泉八雲と言う人が日本に来るまでに培ってきたもの。ああ、小泉八雲は日本に来る前から、もうあの感覚を持っていたのだわ。その生まれ育ちから来る人種の垣根の低さ、異文化への興味、語りへの感覚。そう、語りの感覚。う~ん、また八雲朗読をやりたくなります。
 かなり、興奮気味で館内をウロウロするのでありました。
 そうそう、佐野史郎さんの怪談朗読コーナーがあり、何作品かある中のひとつをポチッと押してから気付く。「これって、めちゃくちゃ怖いやつ~」押した責任、最後まで聞きましたよ。聞いてしまいましたよ~、「幽霊滝の伝説」、怖かったよ~(泣)
 小泉八雲の三男である画家・小泉清氏の展覧会もあり、思った以上に充実の時間でありました。

 記念館の後は、小泉八雲旧居。彼が見た庭の景色を堪能。小泉八雲がぐっと近く感じられました。

八雲さんが眺めた景色

 

 かなりほっとしている自分に、ずっとこの宿題が気にかかっていたことを実感した時間でもありました。

松江ブラブラ

 松江をブラブラして目にしたあれこれ。

 

この信号は、ちと珍しい。

武家屋敷の釘隠しが可愛かったのです。

 

堀を行く船。

 堀の中に「一時停止」の表示があるのが面白いです。

 

 気になる標識とか、渋いポストとか、……

 建物あれこれ。

 

興雲閣
 

松江城内です。迎賓館の役割をしていた建物だそう。

興雲閣より松江神社と松江城をのぞむ/扉には松江市の市章

松江城

 城攻めじゃ~。と言いつつ、天守になかなか近付けず、入る前にトイレに行きたいと思ったらかなり戻ることになったり。城攻めは大変でございます(笑)
 てことで、お城の外から中から。石垣も天守閣も眺めも、楽しいのです。お城、飽きないなぁ。

 

石垣
城と相方、城とたれぱんだ

 石垣に囲まれた地階。籠城に備えて塩や物資などを保管していたそうです。
ここから上の階へ上がって行くのです。

昔の鬼瓦
全国のお城写真展示。越前大野城がいい位置にありました。
国宝松江城天守より

三番目の写真、さっきと逆に、興雲閣と松江神社を眺めます。

 帰り道、ふと見ると、お仕事中でした。

松江城の鷺

 

 天守に向かっている時に、鳥の鳴き声と嘴を鳴らす音が聞こえていたのですね。天守から外を眺めていたら、飛び交う鷺の姿。あ、あそこに巣があるんだ。

 帰りにも鳴き声。見上げると、巣。

松江歴史館・喫茶・お土産

 さて、いよいよ旅の終わりです。お城の近く、松江歴史館に滑り込み。まずは、喫茶きはるでお庭を眺めながらひと息。

 不昧公好みのお茶菓子と島根のお茶です。
 展示も見ていたら閉館時間ギリギリでした。
 あとはお土産買ったりなんだリして、帰路。
 
 帰宅してから撮ったお土産写真も。

お茶あれこれと、八雲グッズ

 八雲記念館で文庫本購入、素敵なブックカバー。ハガキのカエル絵は八雲によるもの。

 写真撮り忘れていたのですが、バイト先に持って行った「出雲 塩ぜんざいゴーフレット」ってのが、見た目も可愛くて良かったです。出雲商業高校の生徒さんがプロデュースしたそうです。

 

 勾玉玄米茶と不昧公好みのお茶菓子でお家お茶タイム。

 なんとも目いっぱいな三日間でした。逃したところもあるし、また、行くのかなぁ。

島根旅二日目(日御碕、出雲大社、万九千神社、)

朝ご飯はバイキング

 

 朝ご飯はバイキングです。ちょっとずつ、あれこれ。え?朝からソフトクリーム?そんなけしからんこと……やってしまいました。旨し~。
 そうそう、島根だから、牛乳もヨーグルトも木次の。普段、牛乳はそんなに飲まないのですが、これは、飲みます。美味し~い。
 と言うことで、二日目の旅に出発~!

日御碕神社

 出雲大社に向かう前に、日御碕へ。

 

「日の本の夜を守る」日御碕神社。神の宮と日沈宮の二つの社があり、朱塗りの社殿が良いです。
 境内の奥には更に奥に行く階段があり、何気なく上り出したけれど、かなりの圧を感じる。鈍い私が感じるのは相当。引き返したいような、でも、ここで引き返してはあかんような……ドキドキしながら登りきると、お稲荷さん。「いてはる」と感じる空気が満ちていました。写真を撮ることもはばかられ、降りる時に見下ろした階段だけ撮らせて頂きました。

 帰宅して検索したら、「失礼な態度の参拝者がいると稲荷神に無視され、稲荷社が発見できない」と言う話が出てきました。なんか、納得。帰り道を隠されなくて良かったです。

社殿の飾りも魅力的です

     

 摂社のひとつが水の中のお社で、宗像神社。なるほど。

 さて、神社から海の方へ。ウミネコの島、経島を見に行くのです。

経島(ふみじま)

 経島(ふみじま)はウミネコの繁殖地。めちゃめちゃニャーニャー言ってました。

ウミネコの前にイソヒヨドリを撮ってました。あちらに見えるが経島です
日御碕神社の日沈宮は、もとはこの島にあったのだとか
トンビもいます
こういう岩の景色も好き/駐車場の一角、なぜか鎖がコンクリに半分埋め込まれてます

稲佐の浜

 稲佐の浜は、国譲り、国引きの神話の舞台。

綺麗な砂浜でした

 自分も来ておいて言うのもなんだけれど、観光客多し。砂を袋に入れてる人が結構いて、なんだろう?と思う。あとで判るのですが。
 さて、いよいよこの日のメイン、出雲大社です。

出雲大社

 説明は不要かな。出雲大社大国主大神を祀る。

 

 着いてまず、巨大な日の丸にびっくり。これは出雲大社の古代の本殿の高さ(と言われている)16丈(約48m)とほぼ同じ高さにしてあるとのこと。そう思って見上げても、ちょっと想像つかないなぁ。壮大過ぎます。それと、下り参道はやっぱり不思議。

この柱が発掘されたニュースには心震えました。

 

 参拝方法は、出雲大社は二礼四拍手一礼。
 外国からの方がすぐ近くにいたのですが、四拍手が、ほんとに拍手。柏手のリズムじゃない。パン・パン・パン・パンではなく、パンパンパンパン。ちょっと面白かったです。

おみくじびっしり。ここのおみくじ、吉凶は書かれていませんでした

 

 お参りしていて、稲佐の浜で砂を取ってる人がいた理由が判りました。本殿の後ろにある素戔嗚尊を祀る素鵞社(そがのやしろ)で砂をいただいて帰るのですね。代わりに稲佐の浜の砂を置いていくのだとか。
 パワースポット~!とキャッキャ言いながら、「神話、よく知らないんだけど」とか言ってるのが聞こえると、ちょっと萎える。境内のあちこちに兎の石像があって、「可愛い~」と盛り上がってるけど、なんで兎か判ってるのかなぁ。もちろん、因幡の白兎から。いや、確かに可愛い石像たちでしたよ。写真はしっかり。神話ベース以外にも、五百羅漢的に色々。細かいの。

右の兎が手にしてるのはガマの穂かな/大国主命と、「古事記」を読んでる?
静かに目を閉じ、本殿の後ろから祈っているのでした
ハート/カラオケ?/日本酒発祥の地ってのはヤマタノオロチ伝説からかな
こんぴら社の前にはこんぴら船に乗ったのが

元気に走ってます

休館日

 この旅最大の残念が発覚。なんと、こちらの神社、第1・3火曜日がお休みでした~。ちょっと想定外の罠。足立美術館小泉八雲記念館もチェックしていたけれど、火曜日とは……。二人して、しばし絶句。

 気を取り直して次の目的地へ。

 出雲大社でのその他こまごま写真も。

出掛けた先のマンホールやトイレの表示って楽しい
神社博物館の先駆け

ばたでん

 ばたでん、一畑電車出雲大社前駅へ。有形文化財の駅舎を見てきました。

映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』、懐かしいね。先輩が出演しておりました。

駅舎向かいの薬局

電車ついでに、車で移動中に見た列車写真も。

電車を見ると嬉しくなるくらいには、鉄分持ってます。

 出雲そばにぜんざいでお腹を満たし、もうひとつ、行きたいと思った神社へ移動~。

おぜんざい食べたところなのに、手を出してしまうの……

万九千神社

 

 まくせ、あるいは、まんくせん。
 こちらの神社、神在月出雲大社に集まった八百万神様たちが最後に立ち寄り、神宴(直会=なおらい)を催して、神在月26日から翌未明にかけて諸国へと出立(神等去出=からさで)するのだそう。

 

 その神様を送り出していくお祭りの映像をお宿で見て、「ここ、行きたい!」となったのでした。
 そしてここにも石像!しかも、ネズミ。
 これは、あれですな、「内はほらほら、外はすぶすぶ」。
 それをあらわす石像が可愛いのです。

 矢を持ったネズミと、折れた矢羽根を持ったネズミと、もう一匹は、これ、「セーフ」ってやってますよね。可愛すぎます。他にも色んなネズミたちがいて楽しそう。

 

 小さな境内だけれど、お祭りの時は人がたくさん集まるんだろうなぁ。
 さぁ、お宿に戻りますよ~。

車窓点描

籔内佐斗司さん

 玉造温泉に戻ります。玉湯川にはたくさんの橋。宿ごとにかかっている感じ?大きな勾玉がついた勾玉橋などを車中から眺めつつ、ふと目を反対側にやった瞬間、目に飛び込んだものに「え、ええ~?!い、いま、いまそこに」としばらく言葉にならない。
「今そこに、籔内佐斗司さんの、なんかあった!」
 目に飛び込んできたのは大きな看板。ずっと川の方を見ていたら気付かないところでした。
 玉湯川沿いに薮内さんによる神話の情景オブジェがあるってことで、宿に戻って荷物を置いて、晩御飯までの時間、ブラブラお散歩しながら見て歩くのでした。

オロチの迫力
因幡の白兎、涙ぽろぽろ
夕刻、灯りが灯り始めます
ちょっとワニ(鮫)に同情/ワニ目線で撮ってみました

 

 薮内さんは、奈良のせんと君の作者と言うのが一般には説明しやすいでしょうか。私はそれ以前、たまたま目にした記事が目に留まり、展覧会に行き、「好き!」となって……しばらくは色んな人に言いまわってたな。
 あ、梅田の三番街に昔からいる散歩してる犬の像も薮内さんの作品です。実は、全国各地に薮内さんのパブリックアートがあるのです。
 

橋と川の景色
おしゃれなバス停、あ、半分は公衆トイレなのですね
川沿い、色んなデザインの明かりがありました/お、国引き神話

2日目夕食

 薮内作品に興奮しながら宿に戻って晩御飯。

 地魚盛り合わせの中のネギトロ巻きが想定外なものでした。メインのノドグロ塩焼きに夢中になってる間、しばし無言なふたり(笑)

 色浴衣は一日目が青系だったので、赤系にしてみましたよ。

島根旅一日目(足立美術館、玉造温泉……)

 

足立美術館

 やはり、一度は行っておかないとね、足立美術館。こう言うところで間違いなく時間がかかるのだが、そのペースが合うから一緒にいられるんだよな、と改めて思う旅でした。

SAにて。ツバメが壁に貼りついてました/お約束の顔出し

 

 午前中に大阪を出発、途中のSAでコロッケ食べたりソフトクリーム食べたり顔出し看板楽しんだりして、13時過ぎ到着。

今は君ヶ濱親方。推しはやっぱり素敵。

 

 ライスバーガー(島根和牛/大山ハーブ鶏)で軽くお腹を満たし、休憩スペースに貼られた隠岐の海のポスターと浮かれた写真を撮り、いざ、足立美術館へ。

 

 本当に丁寧な手入れ。足元の小さな石の周りまでちゃんと掃いてあります。日本庭園ランキング連続1位も納得。色んな季節で見たくなります。

家族写真も(笑)
こういう景色も好き

 

 遠くのお山を借景にしたお庭は、雨の景色もいいんだろうなぁ。

 横山大観を中心とした近代日本画のコレクションが目玉のこの美術館を建てたのは、実業家足立全康氏。40代で横山大観の絵に出会い、いつか買うのだと心に決め、実業家として財を成していく中で収集を重ねる。そのコレクションをしまっておくのは勿体ないと、70代で故郷に美術館を建てたそう。

 こう言う人を本当のお金持ちって言うんですよ、と教えられた気がします。
 日本画も良かったけど、私は童画のコーナーが思いがけず楽しかったのでした。

 堪能して、美術館を出たのは16時過ぎ。さて、玉造温泉のお宿へ!

玉作湯神社


 玉造温泉のお宿に到着。荷物を降ろし、ほっとひと息。晩御飯までに少し時間があるので、近くの玉作湯神社までお散歩。

 

 伊勢神宮まで480キロの看板に笑う。「ややおせっかいな看板」て。とほ4日。とほほ。

 

 家型埴輪がモチーフの収蔵庫。出土品が収蔵されてるそう。神社の裏手には土俵がありました。

 石灯籠や狛犬の趣。
 神社から中世の玉造要害山城に行けるようなので歩き出すが、ん~、途中の道が倒れてきた竹でふさがっていたりなんだり。あまり奥までは行けず。

うねうねうねうね~

 うねうねと何を悩んでいるの?と言う木がありました。
 ブラブラ歩いていい感じにお腹もすいて、お宿に戻るのでした。

玉造温泉 

 

 

 お宿(玉造グランドホテル長生閣)のロビーのピアノは、メノウ(勾玉の材料)モチーフ。

 

 隠岐誉をいただきながら晩御飯。あれもこれも島根の食材なのが嬉しいのでした。

 玉造温泉は美肌の湯。まぁ、アトピーの場合、傷があるのでそっちに効く温泉とどっちがいいのかって話なんですが、確かに、お肌が潤う感じでした。相方は絶賛。

 

 色浴衣が選べるのは最近の流行かな。紫陽花柄をチョイスしました。お風呂の後のアイスの顔(笑)。

弾丸旅行3日目(5/18)&おまけ

 

大吉原展

 友人が早出なので、一緒に出発。
 上野へ。早いからロッカー空きまくりでラッキー。

墨絵のパンはおすすめ/またの機会に/ホワイトボード&マグネットの顔

 

 公園で墨絵のパンを食べてまったり……って、ちと暑くなってきた。ケイコちゃんがすすめてくれた古民家カフェが満席だったので、上島珈琲店へ。
 目当ての大吉原展@藝大美術館は10時から。明日で閉幕だから、早めに並んだ方がいいわね……って、30分前に行ったらすでに50人以上。焦る焦る。

 

 列はどんどん伸びる。幸い、入場制限はされずに中へ。でも、多分あのあと制限かかったんだろうな。込み具合がほどほどをキープしてたから。
 宇野亞喜良展に続いて、こちらもかなりのボリューム。第1第2会場で吉原の歴史的なことを見たうえで、3階の第3第4会場では吉原の日々。
 負の側面を踏まえた上での展示ではあったのだと思う。それが強調されていないことを不満に思う人もいるみたいだけれど、それを前面に出すことだけがやりかたではないと思う。

ジオラマは撮影オッケー

 

 展示は絵画が中心。実際の道具類ももう少し見たかったな、とは思う。ジオラマ(人形は寿三郎さん)は見事。
 三囲神社詣は大門から出られる日。帯を後ろで結び、着付けも町屋風にして出掛ける、と言う解説に、遊女たちのその心を想像すると、華やいだ絵なのに胸が苦しくなったのでした。
 結局、観覧だけで4時間かかりました。多分、キャプションが丁寧だったから。

藝大食堂でキーマカレー/藝大動物園で気になった作品

 

 藝大アートプラザで若い人の作品も見て、ほんとはこれで帰るつもりだったのだけど、上野に来て知ったのですよ。国際子ども図書館の「子どもの本の夜明け 帝国図書館展」。これ、行かねば。

アクスタやぬいぐるみを置いて撮影どうぞのコーナーがありました

 そうか、宮沢賢治の「図書館幻想」ってここなのか。
 なぜ、鈴木三重吉は「赤い鳥」に宮沢賢治作品を採用しなかったのかなってことは、時々考えている。

引き戸が基本だった日本人のために「おすとあく」押すと開く、ね

図書カード引き出しの記憶がある世代、中之島図書館のをふと思い出す
あ!ごんぎつね

 レトロ建築が面白く、さらに、
「え?八雲の記念碑があるの?」

 

 松江、出雲へ行くのですよ。松江の目的は八雲記念館なのですよ。これ、絶対、呼ばれた。
 てことで、ようやく全行程終了。東京へ。新幹線に乗って、帰阪。

学童仲間からのお土産おやつ/いい感じに富士山

 

 振り返って、たいがいな旅の仕方をしておるな、と思うのでした。

おまけ1(5/18)

 弾丸旅行、おまけ。
 上野公園ではもうひとつ。トイレ。

トイレミュージアム/口から入って出ていくルート/多分、モチーフは……

 

 前に来た時に外から見て、排泄をあらわすデザインを面白いなぁと思ってたけど。中もこうなってましたか。く~、男性トイレの中も見てみたいわ。

パンダトイレは手すりが竹デザイン。タイルは、あ、これパンダのウンコだ
隣はペンギン
こちらはキリン
ピクトグラムも……


おまけ2(5/19)

 弾丸旅行おまけ、もういっちょ。

 崎陽軒のシウマイを買って帰りました。
 横浜の崎陽軒も、大阪の551も、好き。
 横浜在住時は、大阪に向かう新幹線で崎陽軒シウマイ弁当を食べ、大阪から横浜に戻る時は551の豚まん、焼売、甘酢肉団子を買うって感じでした。

 

そして、旅は続く……

 18日(土)夜に大阪に戻り、19日(日)は洗濯やらなんやら、で、20日(月)からまた、旅なのです。今度は相方と。松江・出雲へ。スケジュールがおかしいよな。

輪郭

下北澤姉妹社『リンカク−押し合う輪郭−』@スズナ
ネタバレる可能性あるので、以下、気を付けて……


入った瞬間、スズナリのこの使い方、好き〜。真ん中どど〜んと使って、正面階段席の一部も使って。下も両サイドに客席の三方客席。そりゃあサイド席へ行きますよ。
この舞台の取り方は、トリのマーク『マチルドハイタワー』の時を思い出すのです。
え?スズナリで、それ、やる?みたいな演出もあり。しっとり進む話かと思ったら、かなり動的。舞台美術、演出はかなり好み。
ストーリーは、介護、ヤングケアラー、貧困、こども食堂パワハラ、配信、デジタルタトゥー、現代のあちこちで起きている問題が、問題としてというより情景として描かれる。観ながら自分の中で、それはどうよ、とか、そうよね、とか。勝手に突っ込んだり問いかけたりしてる感覚。
あのお父さんには、そりゃあ、突っ込みたいことだらけ。そもそもの元凶あんたやろ〜。にこにこしたり泣いたり踊ったり、ふんわりしてるからお世話も出来るよね、とは思う。あれが、妄想で怒るキレる暴れる状態だと、ああはなれんのじゃないか?とか。
全員が、ものすごく細い糸の上を危うく歩いてるみたいで、それが、もうどうしようもなくズタズタに切れて崩れて、とはならず、大地を踏みしめてるみたいな協花さんに支えられて着地していくのは、作家の優しさか。
協花さんは、オールマイティ、天使?妖精?

ここまで書いて、一晩置いて考える。
ドラマとしては、もっとむき出しに怒ったり泣いたり掴み合ったりのカタストロフィが欲しくなるけれど、そんな感情の爆発的なところはきゅっとまとめて(麗良さんのあそこに持っていくためにすべてがあったのか?と思いました)、あとがふわっとしてるのは、結局のところ「複雑な人はなんでもない顔をしている。」ってことなのかな、と。実際、人はそんなにあれこれ剥き出したり爆発したりしないんだよなぁ、と。なんでもない顔をしてしまっている日常を、ふと顧みたりするのでした。