川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

虫を思う

 まだ蝉も鳴いているけれど、夜ともなれば、鳴く虫の声が耳に心地よい季節。確実に、秋はやってきているのだと感じる今日この頃。



「小腹が空いてからにする?」
 ベランダ越しに、幼い少女の声が聞こえた。近所の子供がお母さんと出かけるところ。小学校低学年で「小腹が空く」と言う言い回しを使いますか。ちょっと意外な感じがした。お母さんが、普段から使(つこ)うてはるのかな。


「虫養いにどうぞ。」
 母がよく使うていた言い回し。いつの間にか、私も使うようになっている。あれ、これは全国共通なのかな?それとも関西ローカル?小腹が空いた時に、お腹の虫を治める軽食と言うかおやつと言うか。


「虫の知らせ」「腹の虫」・・・etc.
 今の生活の中では完全に比喩だけれど、昔の人にとってはリアルな感覚だったんだろうな。お腹から出てくる虫がリアルに存在していたわけだから。
 ちなみに、藤原京の遺跡で発掘された穴は、その中の堆積を分析したところ、回虫さんの卵などが検出され、古代のトイレであった事がわかったりしている。
 江戸期の絵には、男の人のお尻から、サナダムシをそ〜っとひっぱって取っている図と言うのがある。途中で切れないように、そ〜っとそ〜っと・・・。
 あ、何だか目黒の寄生虫博物館に行きたくなってきた。



 ちなみに関西では、虫のことを「むいむい」と言う。