川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

リングにさよなら

ochamatsuri2013-10-19

 地方大会のチャンピオンによる全国大会、と言う形は一区切りとなる詩のボクシング全国大会でした。
 残念ながら、当日エントリー枠の抽選には当たらず、客席にて観戦&観客ジャッジ(当選番号は5番ささりん選手、私は15番。素早く1を隠して……などと言うネタは進行の妨げになるだけなので、やめておきましょう)。

 結果は、当日エントリーのささりん選手の優勝。職人技とでも言いましょうか。朗読ランナーの勢い、走り切っちゃいましたね。おめでとうございます。
 ……完璧にやりきるかと見せてラ行飛ばし事件は、個人的にツボにはまっちゃてるんですけどね。

 第1試合はフリー。第2試合はテーマ「天変地異」、第3試合はテーマ「ロボット」、決勝戦はその場で与えられたお題による即興。
 当日エントリーのつもりだったので、もちろんテーマ詩は準備していた。だから第2試合で北海道の浦田さんが口にしたテーマに対する感慨は判る。どうしても震災に結びつく。でも、被災地の人間でない場合に、うかつには言葉に出来ない。その距離感のもどかしさ。それは、多分、この2年、多くの人が抱えた思い。
 一方で、当事者としての直接的な言葉は、2年たった今、全国大会と言う場では届きにくいものもあるのかな、と思う。それは、もう、この2年、ドキュメンタリーと言う形で接し続けているもの。詩として、もう一歩先に行ったものが欲しいと感じてしまう。
 そういう意味で、その距離感と格闘し、震災を描いた篠塚さんの詩は、ぞくっとした。相対性理論の話から始まる。どう「天変地異」に結びつくのだろうと思っていたところに「被災地の時間が止まっているように見えないか」と言う言葉。息を、飲みました。お見事。
 
 例によって、終了後の飲み会。同窓会と言っても良いな。大阪大会で、神奈川大会で、全国大会で。詩ボクのリングで繋がった友人達。
 アトピーでの顔面崩壊から立ち直れたのは詩ボクとの出会いがあったから。その繋がりがあったから、もう一度、芝居の世界に戻れた。その繋がりがあったから、横浜に引っ越してからも色んな活動が出来て、今の活動につながっている。

 出会いの場をくれた詩のボクシングに、感謝です。


 ん?まぁ、不満ももちろんあるよ。コミッショナーには、感謝と突っ込みとがない交ぜ。スタッフの学生さんには、お疲れ様の言葉と……こそっと駄目出し(←結局、毎年こうなる)。



 
 コントロールしようとしない、手放す事も大事、と言う事をしみじみと感じてます。もって他山の石とすべし。


 あ〜でも、やっぱり、ヤノベケンジさんデザインのトロフィーを手にしたかったなぁ。私にとっては、それも詩のボクシングの魅力だったんですよ。くっすん。