松谷みよ子さんが亡くなられた。
「モモちゃん」シリーズは、子供の頃も好きだったけれど、大人になって読み返すと、ああ、こんなことが描かれていたのかと改めて心を動かされた。子供に見えている世界、楽しい事、恐い事、哀しい事、いらだちも。ひとつひとつの短い物語が愛おしい。
ウシオニの話、死神の話(パパとママの離婚話だったとは)、金魚水、タッタちゃんとタァタちゃん、クマさんの作る玉子入りのおかゆ、クレヨンドドーンは世界では戦争が終わっていない事を教えてくれた。
妹アカネちゃんの入院中の姿を見れなかったことに大泣きするモモちゃんの姿は、読むたびに、傍に行って「よしよし」と抱きしめてあげたかった。
優しさだけでなく、厳しさも描いたたくさんの物語。民話の採録と再話。私の中の、大きな存在。
ありがとうございました。合掌。