川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

こだまでしょうか

10年前の前日

 1月16日もそうなんだけど、あの日に帰りたいと思う日。10年前の今日。翌日からの本格的な『楽屋』の稽古に向けて、ただただ嬉しさと緊張でワクワクソワソワしていた。数日前に大阪に帰って名村造船所で『ギア』を観たところで、その高揚感も、まだ冷めていなかった日。
 学童バイトも一年近くなり、表現教育にも携わったり、自分の企画以外で出させていただける舞台もあったり、関東での暮らしが軌道に乗ってきた実感を噛み締めていた。

 

お隣

 こだまでしょうか いいえ、お隣の坊やです
 昨日の午前。ベランダで洗濯物を干していたら、お隣さんも干しタイム。幼い坊やのお喋りの声も聞こえる。だいぶ、喋りがしっかりしてきたなぁと思う。
「ヤッホー」
うん、ヤッホーね。
「ヤッホー」
ん?声の矢印がこっちに向いている感じがする。
 声の方を向くと、お隣との間の壁(災害時に蹴破るあれ)の隙間の向こうにこっちを見ている笑顔。
「ヤッホー」
慌てて
「ヤッホー」
そこから「ヤッホー」「ヤッホー」「ヤッホー」「ヤッホー」
 え?まだやる?って感じでだんだん可笑しくなってくる。可愛い、たまらん。
 やがて
「ばいば~い」「ばいば~い」
と、それぞれ部屋に引っ込む。
 ヤッホーだけでの会話。あかん、隣のおばちゃんはキュン死寸前ですよ。