川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

♪ダ〜リンダ〜リン

 京都の大学生が、映画の真似をして線路に入り、お叱りを受けたらしい。
「大学生にもなって、あほか。」
 という意見が耳に痛い。ごめんなさい。 ごめんなさい。ごめんなさい…

 あれは、もう十年以上前のこと。第2劇場の東京公演。アゴラ劇場での公演が無事に終わり、打ち上げは下北沢にて。すっかり盛り上がり、同じ座敷に居たほかの団体の方々とも盛り上がり、楽しく夜は更けて行き…。
 気がつけば、集団とはぐれた数名。その前年の東京公演の際は、下北沢からアゴラのある駒場まで歩いたよなぁ、あの時はオリザさんが道案内してくれて…。うん、多分、帰れるだろう。よし、レッツゴー!酔っ払い集団は、フラフラと線路沿いを歩き出す。

「そういえば、下北沢って電車2本走ってなかった?」

 ようやく見えてきた次の駅。表示を良く見ると…[小田急線]。私らがめざす駒場東大前駅は[井の頭線]。

「あっかんや〜ん。」

 Uターンして下北沢駅にもどり、今度は井の頭線

「方向あってるの?」

 ようやく見えてきた駅は…

「あかん、逆や〜ん。」

 今度こそ正しい方向に向かって歩き出す酔っ払い。
 
 どの段階からか忘れたが、線路と道が離れ出したのだ。仕方が無い。線路を歩こう!
 …別に、映画の真似をしようと思ったわけではない。どちらかと言えば、ストのときには線路を歩く、みたいな光景が頭にあったのだな。まぁ、酔っ払ってたから、♪ダ〜リンダ〜リンとか♪ロリポップロリポップとかやってたとは思うのだが。

 ようやく着いた駒場東大前駅。駅員さんが券売機のシャッターを開けているところ。ぎょっとして私たちを見る。怒られはしなかったのだが、彼の口から出た台詞には肝が冷えた。


「試走電車は走ってるよ。」





 皆さん、線路を歩いてはいけません。ほんとに…。




 それにしても、あの時一緒に盛り上がった人たちは…。「大人計画」の人が居たはずなのだが、それが誰だったのやら。当時は、まだ大阪には来てなかったのね。演劇雑誌などで紹介されている、東京で人気が出てきた劇団、と言う認識しかなかったからなぁ。う〜ん。