ざざんざ、ざざんざ
エイチエムピー・シアターカンパニー「堀川、波のつづみ」観劇。
実際に起こった妻敵討ちを脚色した近松作品をもとに、常磐津節のオリジナル楽曲をつけた音楽劇。って、これだけで観たくなるでしょう、私は。
転勤・単身赴任の問題が指摘されている現代だけれど、そうか、この問題は江戸時代からよね、参勤交代。女たちは悲しくもあり、強い。強いと感じるのは脚色・演出のためなのか、近松の原作ではどうなのかが気になるのでした。敵討ちが終わっての、お種もおゆらもりんも、凛々しい。しっかりと生きる意志。それに引きかえ、男たちよどうする。この先のあなた達の行く末が心配になりましたよ。
シンプルで美しい舞台、役者の動きもシンプル。歩き方(早さ・歩幅)で立場・性格が見えて楽しい。
帰り道、頭の中でざざんざ、ざざんざと波の音。
細野ビルヂング
G-フォレスタ初観劇。
洋館ミステリ劇場「殺人シンフォニー」。築100年以上の洋館で、昭和初期の探偵小説再現。部屋を移動しながら犯人を探る、謎解き体験演劇。配られた紙に自分の思う犯人と理由を書いて提出。その後、解答編が上演され、正解者にはプレゼント!そんなシリーズ。ね、参加したくなるでしょ。近代建築を楽しむって意味でも前から気になっていたのでした。
会場は細野ビルヂング。開演までの間にオーナーさんによる建物の説明があり、一瞬、窓の向こうにかつてあった大きな運河とそこを行く船を幻視してしまいました。
お話は、緑川家で起こった殺人事件。1階から2階、2階から3階と移動しながら事件を追い、犯人は誰なのかと頭の中はグルグル。身体と頭に刺激的でありました。あ、謎解きは見事に外れ。次こそは、と思っちゃいますね。
はしご観劇で、江戸から近代。盛りだくさんな一日でありました。
清流劇場は観に行く時間が取れず、配信購入。面白かったと言う声が聞えて来てるので、楽しみ~。