川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

くるねこカレンダー

 あぁ、まだ、今年の手帳を買ってないです。なまじ、去年のが、1月始まりだけど3月まで付けてくれているタイプだから、ついつい…。

 さて、カレンダー。
 毎年、冷蔵庫に貼り付け、メモ兼用。毎日見るものだから、あまり癖の無いのを。漫画、イラスト系は、ちょっと賑やか過ぎるから、花とか風景とか(去年は里山写真)。冷蔵庫に貼るので、グルグルワイヤーじゃない、めくって行くタイプのもの。書き込みスペースがしっかりあること。
 と言うのがセオリーなんだが…、今年は、ちょっとはずしてみた。

 くるねこ大和さんの「くるねこカレンダー」。

 〜東日本大震災での被災地の復興を願って、それぞれの土地ならではの有名な場所、人物、祭事、名物、特産品をモチーフに描いています〜

 ひと月に付き、一県。くるねこ達が、それぞれの県のモチーフの中で戯れている。
 茨城、岩手(銀河鉄道も飛んでる〜)、栃木、宮城、福島、青森、千葉、秋田、群馬、山形。
 これで十県、十か月。

 一月は、お正月なので、松に遊ぶめでたげな絵。

 三月は、そこだけ墨絵タッチで大きな鯰。「ゆるげども よもや抜けじの要石 鹿島の神の あらん限りは」の地震歌。

 …そう、鯰絵。

 何も知らずに見れば、可愛いくるねこ達のカレンダー。でも、そこに込められた祈り・思いに胸が痛くなった。

 一見すると戻ったような日常の中に居ると、つい、忘れそうになる。忘れてはいけない。だから、これから一年間、このカレンダーと向き合っていこうと思う。忘れないために。心に、要石を置く。

 今日、10ヵ月目。

 そして、来週は17年目のあの日が巡ってくる。
 映画「その街のこども」を見たのは去年。
 「センチメンタル・ジャーニー」を書いて詠んだのは一昨年。

 振り返り、出来事を見つめなおすのにそれだけの歳月が必要だったのだ。数ヵ月後に一人暮らしを始めた東京で、もうすっかり忘れられてる感じが、怖くて悲しかった事を思い出す。実害はほとんどなかった、震災のすぐそばに居た、だけの私でもそうなのだ。

 これから必要な時間は、きっと、もっと長い。