川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

テレビっこ

 テレビはNHKを見てる率が高いので、受信料はちゃんと払っております。
 それにしても、「なつぞら」は、なぜ、ああなってしまったのだろう。まずいのは、脚本?演出?
 一方で「いだてん」。視聴率が~とか言うけれど、面白いよ。先週のロサンゼルスオリンピックの大成功、エキシビジョンで日本泳法を披露したと言う記録をもとに、ああいう風に展開するかぁ。選手たちが次々と飛び込んでくるシーン、人種の壁などするっと超えて、世界のカッパたちが肩を組んでいる。その後の、ロス市内で選手団の車を取り囲んだ日系人たちの「アイ・アム・ジャパニーズ・アメリカン」に続いて、「アイ・アム・アイリッシュアメリカン!」「アイ・アム・アフロ・アメリカン!」の声が続くところも、良かった。それぞれのルーツに誇りを持ちつつアメリカンであると言う宣言。ルーツに誇りを持つことで、アメリカ人であると誇れる。

 「楽しかったな~、帰りたくね~な~」と言う田畑のまあちゃん。ほんと、あなたは楽しそうだったね。勝利しかないと叫び続けていた彼の本心。
 キラキラしたシーンが続くだけに、そこにするっと「リットン調査団が」と言う台詞が入って来ることにゾクっとする。この先の日本と世界の関係。日系アメリカ人のたどる道を思うと、晴れやかなシーンが、余計にたまらない。

 そして今週。日本に帰って来ての大騒ぎ。「なぜ、あとひとかき、がんばれなかったのか。なぜ金を取れなかった」と言う東京市長に、切れるまあちゃん。そして、岸さん。この、市長の台詞が前畑選手を奮起させることになると言うのは史実なんだけれど、これだけだと、市長、嫌な奴になってしまう。ドラマはそのあと、真摯に謝る市長の、本当に我が事として見ていて、我が事として口惜しいと言う思いの吐露。このあたり、イッセーさん、うまいよなぁ。
 そんな騒動の中、どんぐり眼を見開いたままの前畑。周りの騒ぎが大きすぎて自分の気持ちが判らなくなっている、と言うのが、良い。「うち、口惜しいの?」自分の気持ちに気が付いた前畑が、寝間着浴衣を脱いだら水着で、そのままプールへって言うのは、舞台っぽい演出で、好き。
 そして、前編主人公の金栗氏も刺激を受けて再び走り出してるってのも、良い。ちゃんと、すべての話が繋がっている。さすがクドカン
 まあちゃんの結婚と言うめでたい場に新聞社をやめた河野が議員となって晴れやかに登場するも、政治部長緒方との会話には、やはり不穏な影。じわじわと、戦争の足音。
 しかし、今週の主役はやはり、岩松了さん演じる岸清一氏。これでもかと見せ場があり、そして、別れ。と言う事で、ドラマ後の「紀行」は岸清一氏。ご本人の写真に、見ていた人が同時に声をあげただろうなぁ。そっくりなんですもの、岩松氏と。