川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

イッパイアッテナ

 児童書「ルドルフとイッパイアッテナ」に出会ったのはNHKのテレビ絵本だった。なんとなく心に残っていて、ある日、古本屋で見つけて購入。ああ、これは面白いわ、と思う。
 うっかり長距離トラックに乗ってしまい、東京に来てしまった子猫のルドルフが、そこに住む猫イッパイアッテナと出会い、友情をはぐくみ成長しながら、元の町に戻ろうとする物語。
 良いのよこれ。子ども版「猫語の教科書」のような趣もあり、と言うか、作者は「猫語の教科書」読んでるよな、と思う。
 で、私の中のイメージは、NHKの絵だったり、もとの書籍の絵だったりするのだが……先日芝居を見に行った際に挟まれていたチラシに、やたら可愛い猫の絵のチラシ。よくよく見れば、なんだと〜「ルドルフとイッパイアッテナ」がCGアニメ化だと〜、なんだこの可愛らしい絵は〜!
映画『ルドルフとイッパイアッテナ』公式サイト
 
 びっくりのあまり、学童にチラシを持っていく。古本屋で買った本は学童に置いている。「うわぁ、全然違〜う」と言いつつ、興味を持ったらしく、久し振りに「読んで!」のお願い。
「お前、名前は?」「ルドルフ。そっちは?」「俺の名前は、いっぱいあってな」「イッパイアッテナ?変な名前」
 そう、ルドルフの誤解から「イッパイアッテナ」と呼ばれる地元猫。「まぁ、いい」と受け入れちゃうところが良いです(このパターンは、絵本「おまえうまそうだな」にもあるなぁ)。
 そして、この下りで大笑いする子供達。そのあと、ルドルフが「イッパイアッテナ」と呼ぶたびに笑い転げてました。素直だなぁ。

 改めて読んで、やっぱり良い。小さな子供が広い世界を知って行く物語。
 自分の住んでいた所を「三丁目」としか認識していなかったルドルは、イッパイアッテナから、ここは日本で、その中に県や府があり、ここは東京都で、江戸川区でと言うことを教えられ、読み書きを習ったり。
 ああ、これ、シリーズになっているんだよな。やっぱり、この先のお話も読みたいな。
 それにしても、映画の絵が、可愛い。なんだよぉ、声の出演に八嶋さんとか古田新太さんとかも入っているじゃないかぁ。