川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

レオナール・フジタ展へ

 あの風貌を見ていると、どうしても、ある人物を思い出してしまう。K谷先生。
 いや、まぁ、それはともかく、なんとか滑り込む。残り時間が一時間切ったらあきらめようと思ったのだが、まぁ、なんとか観れそう。レオナール・フジタ展。ちょいと駆け足気味ではあったけれど、そこは集中力でぐぐっと味わう。
 
 ん〜、こまごました所が楽しめると言うのかなぁ。あれれ?おや?立ち止まり、引き返し、ウロウロしながら同じ絵を何度も見直してしまった。
 自画像も多いのだが、眼鏡が、生々しいと感じてしまった。眼鏡が、しっかりと顔の一部として生きていると言うか・・・これは、私が眼鏡を離せない人だから感じてしまうことなのかな?
 人物達の、ちょっと無理のあるポーズが、自然なようで不自然なようで、絵の前で自分の身体をよじって確認してしまう。その無理のあるところが、余計に力強さを感じさせるのかなぁ。

 やられた!と思ったのは「イブ」の連作。同じモチーフのイブの絵。鉛筆のデッサン、同じ版のリトグラフだが色や素材が異なる数枚が並ぶ。それらを見比べながら歩いていくと、最後に、油彩の「イブ」。同じモチーフ、同じ構図なのだが、違う、これは違うよ。「え?!」と思わず声を出してしまう。戻ってもう一度見直す。ここから、これになるのか。油彩のイブの姿は、可憐でありながら力強く、美しく華やかで、迫力がある。うむむ。
 先行して観ていた相方も、同じところで何度もぐるぐるしたらしい。
 これは、展示の力だなぁ。スタッフに脱帽。
 
 イブの背景はエデンの園に棲む動物達。アフリカの動物。人類のルーツはアフリカ、と言う事が言われるようになったのはいつ頃からだろう、それが常識になったのはいつ頃からだろう。と言うことが、ちょいと気になる。

 あれこれあれこれ考える楽しい時間。最後のコーナーで相方に追いつき、ミュージアムショップで絵葉書と図録を購入。・・・図録、あ〜、また増やしてしまった。でも、今回のは欲しい!とおもったのだもの。
 
 満足満足。


 おまけ。
 ・・・スペースの関係でクロークは吹きさらし。外に出て受け取ったコートを着たら、めっちゃ冷えていて、コートを着た途端に「寒い!」と叫ぶと言う、めったに無い経験。笑えました・・・